先入観に踊らされるな、エックスサーバーはそんなに胡散臭くないのだ
正直、ブロガーやアフィリエイターが一斉に勧めるものって信じがたいですよね。過去にもブロガーやアフィリエイターが多く勧めた商品に、ワードプレステンプレートの「権威」とか、ホームページ作成ソフトの「SIRIUS」とかいろいろありましたけど、あまりにも多くの人が勧めるものって、胡散臭いなとか、キャッシュバック金額が多そうだなとか、つい悪い方向に邪推しがちです。しかしですよ、エックスサーバーはなぜ勧められがちなのでしょうか。その理由を探っていきたいと思います。
エックスサーバーの歴史と企業理念
沿革を見ると2003年に屋号で設立しサービス開始。そのあと有限会社ベットを設立しています。2006年には増資し、株式会社になり、2008年には渋谷にオフィスを作り、12月には大阪支社を開設。2009年にはシックスコアも開始。2010年には大阪支社を移転、2012年には本社も大阪に移転。株式会社ベットからエックスサーバー株式会社に商号変更。2013年にはグランフロント大阪に本社移転、プライバシーマークを取得。2014年には東京オフィスを再び開設、9900万円に増資。さらに2017年には本社移転(フロアの変更)、デルとの協業等も。オフィスは増床を続け、順調に成長しています。同社の企業理念は「最高」を提供するとあり、実際サービスもそれを実践しているといっていいでしょう。
エックスサーバーのサービスは、サーバ性能が高めのマシン・OSを積んでいる
エックスサーバーが優秀と言われるのは、それは共有サーバながら性能が高めだからということがあります。元々の端末スペックも高めの24コアCPU256GBメモリ搭載で、単純性能でも他社に比べて劣らないということがまず言えます。またバックボーン(サーバーが接続されているネットワーク先)も942Gbpsバックボーンがあり、そこが優れていることはあまり言及されていませんが、なかなか素晴らしいと思います。バックボーンは地の利による点が大きいのですが、大阪という日本の都市拠点としては2番目となる都市であることが、回線環境の良さにつながっていると思われます。
またサーバOSとしては同時リクエスト処理等に特化しておりメモリ使用量の少ないnginx(エンジンエックス)サーバーを利用しており、負荷体制が強い仕組みを作り上げています。こういう数字や名前を並べると難しそうに見えますが、特にバックエンドの話なので、通常気にする必要はありません。
サーバの動作も早いので顧客の満足度や検索評価が高くなる
次に反応が早いということです。高速化技術は貪欲に導入しており、記録部がSSD(HDDではないので読み書きが早い※読み込み最大48倍以上)なのはもちろん、googleが作った高速化モジュール、mod_pagespeedも使えるようにデフォルトでなっています(設定ONが必要)。FastCGI(高速化と負荷軽減につながる)、HTTP/2(伝送が高速化される)にも対応。処理がPHP5系よりも早くなっているPHP7系も当然対応しています。(高速化技術の1つ)Litespeedの入った、何かと比べられるmixhostあたりとそこそこ競るくらいの早い反応で表示されます。速度が早いということは、顧客の満足度も高くなります。そしてページが高速表示されると何がいいのかというと離脱率が大きく減っていくのと、検索サイト側の評価が上がっていくということがあります。
離脱についてはアフィリエイトサイトなんかは特に離脱されたくないわけですから、ページを高速表示することがほんとうにメリット足り得るわけです。また検索サイト側の評価は、サーバが遅くとも重要なものは表示されるようになっていたりするので、高速化=高評価は微妙に都市伝説感もあるかもしれませんが、たとえば10秒待たせるサイトと1秒で表示するサイトどちらを優遇するかといったら当然後者になるでしょうから、反応速度が早いにこしたことはありません。
RAID10構成+自動バックアップも搭載
RAID10はRAID1+0、ミラーリング+ストライピングで耐衝撃性を高めたものとなるが、さらに自動バックアップもされている。これが地味に嬉しいのは、サイトが何者かに改ざんされた場合や、なんらかの理由でデータベース接続ができなくなったり、操作を間違って消してしまうなど不具合を起こすことがありますが、それ以前の状況に巻き戻すということができるわけで、サイトを飛ばさずに復活できるというホントにありがたいもの。しかも復活の必要がある時以外までは無料なのですが、最近MYSQLのDB復元が無料で付加されたので、データベース復帰で済むものであればこちらでタダで対処もできるように。なかなかすばらしいですね。
SSLが何サイトあってもタダ
LET’S ENCRYPTの無料SSL証明書がコントロールパネルから簡単に設置可能。自動更新なので忘れても大丈夫です。ECサイトあたりは有償のSSLを使ってもらいたいですが、ブログ辺りだったらこのへんの無償SSLで十分ですね。一部のレンタルサーバはSSLの個数が制限されていたり、いまだ自社関連の有料SSLしか貼れないといったところもありますから、自由自在に使えるということはかなり重要です。
セキュリティを強化できるWAFがついた!
WAFとはウェブ・アプリケーション・ファイアウォールの略だが、これを設定しておくことでXSS(クロスサイトスクリプティング)対策、SQLインジェクション構文挿入対策、サーバ設定ファイルへの不正アクセス検知、メールヘッダ不正送信検知、コマンド(アクセス/実行)文字列対策、PHPのファイル操作に関する関数検知(PHPの関数の脆弱性)等がある。これが無料でつくなんてありがたい!
サーバが落ちづらい+素人にわかりやすいサポート
稼働率が99.99%以上で安定した動作となっている。つまり原則は動いていて、万が一サーバダウンしても最小限で済むということ。サポートは電話(土日祝除く)とメールとなっているのも、素人には電話があるので安心感を感じるし、メール24時間以内回答というのもいつもここ系(エックスサーバーの関連会社系)のサポートでは心がけられているのは凄いと思う。
おっと、褒めちぎってしまっていた!
エックスサーバーにするデメリット
・現在Wordpressだと最速に近いのはVPSにKUSANAGIを入れてその上でWordpressを走らせるのがかなりの爆速ですし同時接続もかなり強いです。以前は大量のアクセスを高速にさばくという場合には、エックスサーバーは若干弱いかもしれないのではないかと言われてもいました。他のレンタルサーバが「並」だったらエックスサーバーは「上」あたりで、特上は別にあるということになります。ですが、エックスサーバ、KUSANAGIの高速なしくみを意識しないで済む形で導入してしまいました。恐ろしい!
なお、エックスサーバのノーマルタイプは法人には不向きです。企業認証SSLなどは使用できません。企業認証SSLはXserver Businessというビジネスプラン(法人向け)を検討する手段もありますが、こちらのサービス、企業認証SSLの提供は(自社提供は)SECURECOREに限定されてしまうため、むしろ同じ会社のサービスであれば、シックスコア辺りにしたほうがいいかもしれないです。
エックスサーバかシックスコア、どちらを選ぶかはあなた次第ですが、どちらも「失敗した!」と思わせることは少ないはずです。
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